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鎌倉比事
刊本 大本6巻6冊(うち巻6欠)
(岡谷文庫 913.52/G)

鎌倉比事挿絵
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月尋堂作の浮世草子で、宝永5年(1708)3月、橘屋次兵衛(洛東大和大路)刊。西鶴の『本朝桜陰比事』にならった裁判小説で、その巻3の6「男は裸十六貫目」の挿画である。ちなみに、指示書後半の「乞食」云々は、巻3の8「思ひよらぬ力こぶ」に相当する場面があり、別章の挿画を1図の中に描くことが異例なので、これは採用されなかったのだろう。  浮世草子の挿画指示書というのは、恐らくこれ以外には知られていないのではなかろうか。これにより、極めて大ざっぱな指示で挿画が出来たことがわかる、貴重な資料である。