浮世親仁形気題目へ 挿絵を見る 特集の目次へ 古書は語るのトップへ (中椀の又兵衛という貧乏ながら実直な親父がおりました。器量よしとは言えぬ一人娘がひょんなことから玉の輿に乗り、大名の御家老の奥方となって世継の若殿を生みます。家老の邸宅に奥方の親御様として迎えられる又兵衛ですが・・・)着慣れぬ着物に青くなって苦しがり、盃に酒を注げば茶碗で飲みたいと所望します。ふかふかの布団では寝つけぬと、庭先にムシロを敷いてこれが極楽と御満悦。果ては、何もしないでただ御馳走を食べてばかりでは骨が痛むと難儀がる始末。困りはてた家来が、気晴らしにと勧めた千本築を大いに気に入り、百の年まで御隠居さまとかしずかれ、一生安楽に暮らしたという果報者の親父でありました。
(巻5の3「老を楽しむ果報親父」14ウ・15オ)
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