特集目次へ 古書は語るのトップへ
井原西鶴
井原西鶴 1642-1693
いわずと知れた浪華の巨匠。若い頃は俳諧師として活躍、41歳のときに書いた『好色一代男』が大ブレイクしてから、散文作家に方向転換する。西鶴により、同時代の浮世を生きる人々の風俗や人情を描写した「浮世草子」という新しいジャンルが出現、日本文学の期を画した。塩村助教授の力説するところによれば、西鶴を読まずに日本文学の歴史を語ってはならないそうである。そのプライベートな生活についてはよくわからない点が多いが、若くして愛妻をなくし、盲目の娘にも先立たれるなど不遇な身の上だったようである。
[西鶴作の主な浮世草子]
・『好色一代男』天和二年(1682) ・『諸艶大鑑』貞享元年(1684)
・『西鶴諸国はなし』貞享二年(1685) ・『好色一代女』貞享三年(1686)
・『本朝二十不孝』貞享三年(1686) ・『武道伝来記』貞享四年(1687)
・『日本永代蔵』貞享五年(1688) ・『世間胸算用』元禄五年(1692) *今回展示
・『西鶴置土産』元禄六年(1693) ・『西鶴織留』元禄七年(1694) *今回展示