井原西鶴 1642-1693
いわずと知れた浪華の巨匠。若い頃は俳諧師として活躍、41歳のときに書いた『好色一代男』が大ブレイクしてから、散文作家に方向転換する。西鶴により、同時代の浮世を生きる人々の風俗や人情を描写した「浮世草子」という新しいジャンルが出現、日本文学の期を画した。塩村助教授の力説するところによれば、西鶴を読まずに日本文学の歴史を語ってはならないそうである。そのプライベートな生活についてはよくわからない点が多いが、若くして愛妻をなくし、盲目の娘にも先立たれるなど不遇な身の上だったようである。 |