運営体制

ガバナンスは多くの組織がどのように機能するかを決定する上で重要な役割を果たし、人員配置は組織のミッションを確実に遂行するために不可欠です。図書館コンソーシアムは一般に、シェアードプリントプログラムを管理・調整しますが、そのプログラムがどのように機能するかについて、どのガバナンスの解決策が最適かという「正解」は存在しません。ほとんどのプログラムは、MOU、ポリシー、およびベストプラクティスによって管理されています。既存のモデルは、図書館が特定した共通の問題に対処するために協力することを促し、かつプログラムのリーダーシップと運営管理を行えるように構成されています。プログラムを開始することに関心がある方は、「最適なモデル」や全ての事例に当てはまる万能のアプローチは存在しないことを知っておいてください。以下、現在のプログラムがどのように運営され、人員配置されているかを示すための出発点として、既存のモデルの概要を示します。

ガバナンスの種類

委員会:プログラムの方針及び運営に関する責任と活動は、一般的に、運営委員会や執行委員会のような別々の委員会に分割されます。各委員会は、方針と手続きの策定、会員に関すること、財務、コレクションに関する問題を監督します。例えば、運営委員会が作成した方針に関する提言は、承認してもらうために執行委員会に提出されることがあります。このモデルでは一般的に、必要に応じてワーキンググループが構成され、委員会のメンバーは、加盟館から任期付きで任命または選出されます。プログラムが既存のコンソーシアムの一部であるか、既存のコンソーシアムによって運営されている場合、通常、コンソーシアムの代表者または理事が委員を務めますが、プログラムの委員会は必ずしもコンソーシアムの意思決定機関に報告するとは限りません。委員会の構成方法は、運営組織規定または細則にて詳細に規定されます。

理事会:プログラムは、諮問委員会または理事会からの戦略的な助言を受けて運営されます。これらの組織は日々の業務に直接的または間接的に関与する場合もありますが、保存基準や会費の設定など、プログラムのすべての方針の策定を統括します。理事会のメンバーは加盟館からの代表者で構成され、一定の任期で選出または任命されます。プログラムが既存のコンソーシアムの一部である場合、一般的にはコンソーシアムの代表者または理事がメンバーとなります。理事会のメンバーは特定のプロジェクトに取り組むために、必要に応じて加盟館の代表者からなる委員会やワーキンググループを設置することができます。

人員配置

専任スタッフ:プログラムは、日々の活動を監督するために、事務局長、ディレクター、プログラムマネージャー、スタッフを任命し、彼らはプログラムの財政、方針、ガバナンスを管理するという幅広い責任を負います。これらのスタッフは一般的に、ベンダー、契約業者、他のシェアードプリント協定、諮問委員会、およびプログラム加盟館との調整を担当します。職務への資金提供は、加盟館によるフルタイムまたはパートタイムの資金拠出、加盟館による「現物」提供、あるいは契約職やコンサルタント職の設置といった形で行われる場合があります。例えば、加盟館がコンサルタントと契約し、その業務の一部をシェアードプリントに充てるようにすることができます。事務局長またはディレクターの役割は、通常、コンソーシアムの管理職とは別に追加で設けられるポジションです。これらのポジションは、運営委員会、諮問委員会、またはその他の管理的な委員会との調整および報告も行います。

スタッフの共有:プログラムは、責任やリソースを共有するモデルを構築することができます。このモデルでは、プロジェクトやプログラムの管理、広報、調整活動、その他のプログラム運営を確実にするためのタスクなど、「現物」による管理業務、事務サービス、または運営機能を提供することに各組織が合意します。これらのモデルでは、一般的にはMOUによって運用が定められており、ポジションに対する資金は用意されず、組織間で資金のやり取りを行わないことが合意されています。各組織の既存職員が、プログラム・オフィサーやマネージャーの業務の一部を担ったり、チーム体制を構築したりするのが一般的であり、ガバナンス構造に応じて、理事会や委員会から指示を受けたり、プログラム活動について報告を行ったりします。

管理ホスト:既存の組織が、シェアードプリントプログラムの管理、会員の支援、財務のホスト役を務めることができます。この組織は、本質的には日々の運営を行うために必要なインフラ調整を提供する役割を担います。ホスト機関は通常加盟館であり、スタッフは専任の場合もあり、そのポジションのための資金は加盟館が拠出するか、ホスト機関が現物提供で負担するか、あるいはその両方の組み合わせとなる場合があります。

以下の図表は既存のシェアードプリントプログラムのいくつかの例を示しており、新たに立ち上がるプログラムにとって参考資料となるでしょう。モデルの種類の定義に関する注:理事会は通常、シェアードプリントプログラムの定款で定められた方法に従って任命または選出され、執行部が理事会に参加します。委員会も通常は同様に機能し、1つまたは複数の委員会がプログラムを管理し、その中に執行部レベルのポジションが含まれる場合があります。

プログラム モデルの種類 人員配置
COPPUL-SPAN (Council of Prairie and Pacific University Libraries Shared Print Archive Network) 委員会 ホスト機関
Colorado Alliance of Research Libraries 理事会 専任スタッフ(エグゼクティブディレクターとスタッフ5名)
EAST (Eastern Academic Scholars’ Trust) 委員会 ホスト機関(専任プロジェクトチームによる)
FLARE (Florida Academic Repository) 委員会 ホスト機関
HathiTrust Shared Print Program 理事会 ホスト機関(専任のプログラムオフィサー)
Maine Shared Collections Cooperative 委員会 ホスト機関の職員が兼務
Statewide California Electronic Library Consortium (SCELC) 理事会/委員会 専任スタッフ(エグゼクティブディレクターとスタッフ)
WEST (Western Regional Storage Trust) 委員会 ホスト機関(専任)
University of California Shared Print Program 理事会 専任スタッフ

IthakaS+Rの調査報告書「Governance and Business Models for Collaborative Collection Development(共同コレクション管理のためのガバナンスとビジネスモデル)」もご覧ください。


原文:https://toolkit.sharedprint.org/participationgovernance/participation-governance-staffing