投稿先ジャーナル選択支援ツール
ジャーナルの投稿先を選択する際に、研究分野/キーワード/論文タイトル/要旨などを入力すると、投稿先の候補ジャーナルを提案してくれるツールがあります。出版社が提供するもののほか、出版社横断のものもあります。その他、ジャーナル評価に役立つサイトもご紹介します。
なお、これらのツールをご利用の際は、研究の未公表情報や機微情報は抄録を要約・匿名化して入力するなど、情報の取り扱いに注意してください。
出版社提供のツール
学術雑誌を発行している出版社が提供しているツールです。
それぞれ自社発行のジャーナルが対象となりますので、複数ツールの併用がおすすめです。
- Elsevier Journal Finder(Elsevier)
- IEEE Publication Recommender™(IEEE)
- Journal Recommender(SAGE)
- SpringerLink Journal Finder(SpringerNature)
- Taylor & Francis Journal Suggester(Taylor & Francis)
- Wiley Journal Finder (Beta)(Wiley)
タイトル/要旨/キーワードから投稿先ジャーナルの候補が提案され、ジャーナルの評価指標やアクセプト率、APCなどが確認できます。優先指標(インパクトファクター、審査期間など)で並べ替え可能です。
200以上の機関誌と2,000以上の会議録から候補が提案されます。インパクトファクターや掲載までの期間の比較も可能です。
OA誌や購読誌での絞込み、Sage Pathとの連携もできます。
SpringerNatureの3,000を超えるジャーナルから投稿先候補が提案され、審査期間やアクセプト率などが確認できます。インパクトやOAモデルでの絞り込みが可能です。
要旨/キーワード入力でT&F誌の候補と簡易メトリクスが確認できます。
複数誌の主要指標や出版スピード、OA選択可否等が横並びで比較できます。
出版社以外のツール
出版社横断の候補探索ツールです。
- Journal Selector(edanz)
- Jane (Journal/Author Name Estimator)(The Biosemantics Group)
- EndNote Online Manuscript Matcher(Clarivate)
出版社横断で約28,000誌・1,200万件超の抄録を対象に候補を提示。結果の並べ替えや詳細情報の参照が可能です。また、「検索ボックスに入力した語句を保存・共有しない」ことが明記されています。
※現在一時閉鎖中
PubMedに含まれるジャーナルを対象に関連ジャーナル・著者・論文を提示します。
ヒットしたジャーナルがMEDLINEに含まれるか、PMC収録誌か、「良質なOA誌」であるかを確認できます。また、各ジャーナル内の「似ている文献」を確認できます。
Web of Science収録誌を対象にしています。
EndNote Onlineにログインしてご利用ください。
初めての方はRegisterから利用者登録をお願いします。
ログイン→投稿ジャーナルの推薦→Match manuscript→Login→Title、Abstractに情報を入力→ジャーナルリストが表示されます。
その他の参考サイト
- 指標・ランキングの確認(評価補助)
- Journal Citation Reports(JCR)(Clarivate)
- SCImago Journal Rank(SJR)
- ジャーナルの信頼性・OA条件の確認
- Think. Check. Submit.(チェックリスト)
- DOAJ(Directory of Open Access Journals)
- Open policy finder(Jisc)
主にWeb of Scienceのデータを基に、インパクトファクター(引用データに基づくジャーナルの影響力)や分野内でのジャーナルランクが提供されています。出版社に依存しない中立的な情報源です。
Scopusデータに基づく雑誌力指標(SJR)と四分位(Q1-Q4)での比較が可能です。分野別のランキングやジャーナルプロファイルが確認できます。
研究者が信頼できる出版社/ジャーナルの見極めに役立つ国際的なチェックリスト。日本語版もあり、ハゲタカジャーナル対策として有用です。
査読付きOA誌のディレクトリ。分野を問わず多様なジャーナルが収録されており、ジャーナルのOAポリシーや記事を横断検索できます。OA誌の品質確認に有用です。
ジャーナル/出版社ごとのセルフアーカイブ可否、エンバーゴ、許諾条件を確認できます。研究データや助成機関のOA要件との適合性チェックにも役立ちます。
ハゲタカジャーナル・ハゲタカ学会への注意喚起
ハゲタカジャーナルとは
オープンアクセス誌は、著者が支払うAPC(論文投稿料)をもとに査読や製作が行われ、掲載論文はWeb上で誰でも利用することができます。この出版モデルを悪用し、査読や編集を行わず、APCを不当に搾取するハゲタカジャーナル(ハゲタカ出版社)が存在することが明らかになってきました。
こうしたジャーナルに論文を投稿してしまうと、不当に高額な料金を請求されるおそれがあるほか、その論文を撤回できなかったり、自身や共著者、所属機関の評価・信頼が損なわれたりする可能性もあります。
ハゲタカジャーナルの見分け方
特定の雑誌や特定の特徴を持つ雑誌を「ハゲタカジャーナルである」と断定することは、非常に難しいことです。ハゲタカジャーナルの疑いがある雑誌のリストとしてはBeall's List of Potential Predatory Journals and Publishers(アメリカの大学図書館司書であったJeffrey Beall氏が作成したリストを有志が復活させたもの)がありますが、「ここに載っているからハゲタカジャーナルである」「ここに載っていないからハゲタカジャーナルではない」と直ちに判断することはできません。ハゲタカジャーナルは創刊や廃刊を繰り返すほか、ジャーナルの評価も変化することがあるためです。
投稿する雑誌を選択する際には、こうした危険な雑誌のリストも参照しつつ、その雑誌がハゲタカジャーナルらしき特徴を持っていないかを確認し、総合的に判断することが望ましいといえます。ハゲタカジャーナル情報を検索できるデータベースCabells Predatory Reportsは、疑わしい雑誌の選定基準(Cabells Predatory Reports Criteria)を公開しています。その他にもThink, Check, Submitや熊本大学URA推進室のページ、京都大学附属図書館による粗悪学術誌啓発リーフレット「粗悪学術誌に関わらないために」など、様々なチェックリストが各機関から提供されています。
ハゲタカジャーナルであることが疑われる雑誌の特徴(一例)
- 査読のプロセスや料金が明確にされていない
- 査読にかかる時間が理由なく異常に早い
- 連絡先が明記されていない
- 編集委員会のメンバーや所属先が公開されていない、あるいは虚偽がある
- 著名なデータベースに採録されていないのに、採録されていると偽っている
以下のデータベースは、そのデータベースで検索できる雑誌を一定の基準のもとに選定し、基準を満たした雑誌やその雑誌に掲載されている論文の情報のみを登録しています。 - SCOPUS(Elsevier社の総合文献データベース)
- Web of Science(Clarivate Analytics社の総合文献データベース)
- DOAJ(基準を満たしたオープンアクセス学術誌を検索できるデータベース)
- Webサイトの文法やスペルがおかしい
- 同じ著者が何度も投稿していたり、編集者自らが投稿していたりする
ハゲタカ学会とは
学会においても、ジャーナルと同様に、査読を適切に行わず、参加費などの収益目的で開催される「ハゲタカ学会」と呼ばれるものが存在します。
ハゲタカ学会であることが疑われる場合(一例)
- 学会の参加費が異常に高額で、正当な学会と装う。
- 開催直前に学術集会が中止になったり、講演がキャンセルされたりする。
- 対象分野があまりにも広範で、専門性が低い。
- 参加者全員に賞が授与されるなど、賞の価値が低い。
以下のサイトでは、信頼できる会議のチェックリストや、会議チェッカーツールが提供されています。
Think,Check,Attend(knowledge E社提供)
お問い合わせ
〒464-8601 名古屋市千種区不老町 名古屋大学附属図書館 情報管理課 電子リソースグループ(雑誌担当) E-mail: lib-ers::t.mail.nagoya-u.ac.jp(::は@に置き換え)